同和薬品の活命水(カルミョン ス)は、今年で発売122周年を迎える、最も長く販売されている医薬品だ。活命水は、宮廷膳典官のミン・ビョンホ先生が1897年、宮廷の秘方(ひほう)に西洋医学の利便性を加えて開発され、急な腹痛、吐き下しなどで命を落とす人が多かった19世紀後半、まさに『命を救う水』として、万能薬として使われた。当時、同和薬房(現同和薬品)は、活命水を販売した資金で独立運動を支援したこともあった。
活命水は、胃の運動を刺激する『陳皮(ちんぴ)』、腹痛を和らげ抗菌作用のある『玄胡索(げんごさく)』、止瀉(ししゃ)・抗炎症作用のある『肉豆蔻(にくとうこう)』、腹痛・下痢を軽減する『肉桂(にっけい)』など、様々な成分を含有し、消化不良、食欲不振、食べ過ぎなどの症状の改善に役立つ。
活命水は、液体消化薬の売上1位であるだけでなく、約73%のシェアを維持している。同和薬品によると、現在までに国内で生産された活命水は約85億本以上にのぼる。
活命水が現在のような名声を維持できた背景には、絶え間ない変化を求めてきたことが考えられる。
同和薬品は、1967年に従来の活命水の効能に炭酸を添加して清涼感を強化したガス活命水を発売した。1991年には『ガス活命水キュー』としてブランドのリニューアルを進め、2015年には女性向けの消化不良と整腸機能改善に効果的な『美人活命水』を発表したこともある。現在では、活命水、ガス活命水キュー、美人活命水、こまめ活命水、コンビニエンスストアで販売されているガス活(カル)、美人活活(カル)など、合計6種類の製品が販売されている。
特に、同和薬品は、伝統的なブランド価値を継承しながら、新しい消費者と接するために、衣料ブランドのGuess(ゲス)、カカオのキャラクターなどとのコラボレーションも積極的に試みている。このような変化と、男女問わず誰でも飲める様々な製品の発売は、活命水ブランドの継続的な人気につながっている。
同和薬品の関係者は、「今後も『命を救う水』活命水の価値を伝える社会貢献活動を引き続き行うだけでなく、コラボレーションなどのユニークなマーケティング活動を通じて、消費者とのコミュニケーションの場も着実に広げていく計画だ」と述べた。
◆31年間、変わらぬ愛を受け続ける鍾根堂(チョンゴンダン)の『速清(ソクチョン)』、オンライン中心のマーケティングを強化
活命水と共に、多くの消費者の愛を長く受け続けている製品がある。鍾根堂(チョンゴンダン)の『速清(ソクチョン)』だ。『速清(ソクチョン)』は、1989年に発売された。
'速清(ソクチョン)'は、衛生薬と洋薬を複合的に含有し、二重作用で消化を助ける液体消化薬で、桂皮(ケイヒ)、陳皮(ちんぴ)、健姜(ケンキョウ)、竜胆(リュウタン)、甘草(カンゾウ)、ハッカなど、漢方生薬成分で胃のけいれん性疼痛を抑え、胃腸の運動を促進してガス排出をスムーズにする。速清(ソクチョン)は、胃液分泌刺激、胃のぜん動運動促進、胃の循環血流量増加作用、胃機能を向上させる塩酸カルニチンを含有しており、香りと味を加えることで、消費者が消化不良の不快な状態でも服用しやすいようにしたことが特徴だ。
鍾根堂(チョンゴンダン)は、生薬消化薬『速清(ソクチョン)』の優れた効果に、製品の香りや味を加えることで、消費者が消化不良の不快な状態でも服用しやすいようにした。
鍾根堂(チョンゴンダン)は、認知度は高いものの、比較的売上が少なかった『速清(ソクチョン)』のマーケティングを強化している。鍾根堂(チョンゴンダン)は、昨年からムン・セユンなどスターをモデルにしたオンライン広告を通じて、若い世代への攻略に乗り出した。
鍾根堂(チョンゴンダン)の関係者は、「古い製品だが、若い世代に近づけるために、親しみやすいイメージのスターを広告モデルに起用するなどのマーケティングを展開している」とし、「近年、生薬に対する消費者の嗜好が高まっていることから、消費者の好評を得ている。今後も、消化不良に悩んでいる消費者が、もどかしい気持ちをより迅速かつ安全に解消できるように、より積極的なマーケティングでアプローチしていく計画だ」と述べた。